理事長のひとりごと

夢見るシャンソン人形

2018.01.08

朝日新聞にフランス・ギャルが乳がんで7日逝去の記事を見る。懐かしさに惹かれ筆を執った。
享年70歳。50年前の話になるが、東京オリンピック以降、ヨーロッパ音楽が一時期日本の音楽を席巻していたころ、イタリアのカンツォーネやフランスのシャンソンの中でフランスポップスとして華々しくヒットチチャートを駆け上がった曲が鼻にかかった声のフランス・ギャルが唄う「夢見るシャンソン人形」。昨年、乳がんで34歳で逝去した小林麻央さんに比べると、早い・遅い旅立ちなのか?
 話は飛びますが、精神障がいについては、知的や身体障がいに比べて10代後半から20代に不幸にしての罹患することが多く、家族が予期せぬ出来事として受け入れ難いものであり、精神障がいを理解される一般の方があまりにも少ないことは残念である。
 人間は、自分の身に降りかからないと不幸を受け止められない悲しい動物です。健常者で障がい者は自分と関わりのない世界のものと考えている人たちが多数で、その何割かは、障がい者にならず天に旅立っていく運が良い人以外は、必ず障がい者の仲間入りするという自覚を持つべきだというのが、私の主張です。高齢者になり認知症になれば、貴方はまさに障がい者の仲間入りをします。
 精神障がいの理解を啓発する目的として「みんなの集い」が2月10日(土)、福岡市東区で開催されます。
残念なことに一般市民の参加は1割もありません。12年前、2年間「みんなの集い」の運営に関わったものとして、最近の内容が一般の方へ精神障がいの興味を持ち理解できるようなものになっていないことを感じました。「みんなの集い」を始めた当初、当事者とその家族から一般市民へ精神障がいに関するメッセージを発信することが、回を重ねる中で、趣旨が変節しているように思います。運営に携わる人たちに、市民の皆さんへひとりでも伝えたいという気持ちの希薄さが一因だと思います。会場を桜のような人たちでいっぱいにしても無意味です。数人でも、一般市民が精神障がいのことを理解していただくことが大事です。